勇気を出して被害者自身が実態を告発する運動

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取立ての実態を告発する運動で被害の実態を知る

金融被害にあった被害者

 

勇気を出して実態を告発

 

1970年代後半頃、サラ金問題が大きな社会問題となった当時は、 「高金利とわかりながら借りた方が悪い」という借主責任論、自己責任論が支配的でした。
高金利引き下げ運動を、多くの人々の共感を得ながら大きく広げていくためには、このような考え方を克服し、打破していくことが必要でした。
この点で決定的に重要だったのは、被害者自身が勇気を出して声をあげ、サラ金・クレジット被害を生み出す元となっている高金利・過剰融資・苛酷な取立ての実態を告発していく運動でした。
弁護士や司法書士というのは、被害者の代弁者に過ぎず、被害実態の告発は被害者自身の訴えが一番説得力があり、アピールする力があるからです。

 

 

クレジットサラ金被害者の根絶

 

この運動を支援してきたのが、1983年に結成された「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」です。
被連協には、46都道府県の88のクレジット・サラ金被害者会が参加しています。 被連協がクレサラ対協と共催で毎年一回開催している「全国クレサラ・商工ローン・ヤミ金被害者交流集会」でのメインイベントは、被害者体験報告です。
参加者全員が被害者の体験報告をきき、ともに泣き、ともに怒り、クレジットサラ金被害者の根絶を心に誓うのです。
マスコミ関係者もこれをきき、被害の実態と深刻さを理解し、この問題が単に借主責任論や自己責任論で済ますことのできない大きな社会問題であることに気づくのです。
高金利引き下げ運動・貸金業法改正運動においても、被害者の発言は大きな力をもっていました。
金融庁の「貸金業の制度等に関する懇談会」では、被連協に加盟する埼玉の 「夜明けの会」や「熊本クレジット・サラ金・日掛け被害をなくす会」などのヒアリングが行われていますが、被害者の生々しい被害実態の訴えは、その後の懇談会の審議に大きな影響を与えています。

 

 

被害者たちの怒り

 

2006年に金融庁から自民党に示された「提案内容」には、 先にふれた与党での「基本的考え方」で検討課題として残された「特例高金利」、 「利息制限法の金額刻みの引き上げ」が含まれ、しかも、出資法の上限金利が利息制限法の 水準に引き上げられるまで9年を要するという酷いものでした。
マスコミもこぞって特例高金利と利息制限法の金額刻みの引き上げを批判。
金融庁にたいしても抗議の電話が殺到するようになりました。

 

 

画期的なグレーゾーン金利撤廃

 

このように、深刻化してきた多重債務問題の解決を求める全国民的な運動が盛り上がり、 最終的には2006年、金利規制と貸金業規制を大幅に強化する画期的な新貸金業法が成立しました。
新貸金業法は、みなし弁済規定を撤廃し、違反すると刑罰が科される出資法の上限金利を年29.2%から年20%に引き下げ、利息制限法の制限金利を超える貸付けを禁止するなど、 金利規制の大幅な強化が行われています。